QBISM

QBISM=職人技の伝統とアップサイクルの革新に根ざした独自のファッションビジョン。

フランス・パリにて2013年に設立されたQBISMは、デザイナー Quentin Nghiemによるブランドです。その名前は頭文字「Q」と美術運動「キュビスム(Cubisme)」を融合させたもので、断片的な美と再構築されたアイデンティティという哲学を映し出しています。

ファッション業界で30年以上の経験を持つQuentinの歩みは、クラフツマンシップ、革新、そして素材への深い敬意に彩られています。1994年、パリのオートクチュール学科を卒業後、HERMÈSのテーラーアトリエ、Jean Colonnaのアトリエチーフ兼パターンアシスタント、Christian AstuguevieilleではComme des Garçonsのフレグランスパッケージ構想に携わるなど、多彩な経験を積みました。その後、MUJIヨーロッパのコレクションデザインや、Louis Vuitton Hommeのランウェイピース制作にも参加。なかでも彼のキャリアを最も特徴づけたのは、20052007年に携わったMaison Martin Margielaのアルティザナル「0-10」メンズラインでの経験です。これは創設者マルタン本人が関わった最後の時代にあたります。

この豊かな遺産をQBISMに注ぎ込み、ブランドは彼独自のコードを体現しています。ハイブリッド化、解体(デコンストラクション)、トロンプ・ルイユ、パッチワーク、素材の融合、そして創造的リユース。各コレクションは少量生産かつ職人的な精度で仕立てられ、アップサイクルやヴィンテージの再解釈を推進しています。デニム、スポーツウェア、ボンバージャケット、ワークウェア、ミリタリーアイテムに至るまで、再構築の対象は多岐にわたります。

QBISMは単なるブランドではなく、一つのマニフェストです。毎シーズン新たな挑戦が訪れますが、Quentinのアプローチは「再発明」よりも「進化」を重視します。過去のアイデアを洗練し、コンセプトをさらに押し進め、時を超えて新鮮で関連性を持ち続けるタイムレスなピースを生み出しています。